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「フットスクエア森田店長の日々徒然」アルバイト審判に求められる資質とは?(16)―セットプレーの進め方についてお話します

こんにちは。森田です。

「レフリー」と「レフェリー」て全く同じ意味だけど、各所でどちらも使われてるんですよね。んで、僕ってこの仕事をはじめたのは27歳くらいのときで、最初の頃は大学生の後輩みたいな感じだったんですね。その頃にある大学生に「「レフリー」じゃなくて「レフェリー」じゃね?だって「Referee」だろ?」って言ったことがあるんですけど、「何言ってんすか森田さん、レフリーでしょ笑。レフリーはない笑」みたいな感じでこちらが示している根拠に反証するでもなく冷笑されて激沈しちゃったんですよね。そういうこともあり、業務上は未だに「レフリー」なんですよ。...っていう話です。どう思いますか・・・?

ちなみにこのコラムでは「レフリー」でも「レフェリー」でもなく、「審判」を使っています。


(16)―セットプレーの進め方についてお話します

フットサル大会でときどき見かける場面ですが、ゴール前でファウルの判定をしたものの早いリスタートでプレーが再開してあれよあれよという間にゴール!ということになり、守備側のチームが「今のおかしいじゃないか!」となっているやつです。

「今のおかしいじゃないか!」と言われようが、全くもっておかしくなければ「おかしくないですよー」と説明するのみではありますが、ちょっとした進め方の間違いがあると問題がこじれちゃったりしますので、今日はその辺のお話をしたいと思います。


フリーキックの進め方

単にフリーキックと言いましても前回お話いたしました累積ファウル6つ目以降の直接フリーキック(壁なしフリーキック)は、審判の合図なしではフリーキックを行うことができませんので、今回は累積ファウル5つ目までの"普通の"フリーキックの進め方をお話します。

"普通の"フリーキックの進め方は壁なしフリーキックやキックインほど複雑ではなく、主な「進め方」と呼べるものは以下の5つくらいのもんです。

進め方
直接、間接フリーキックともに、キックが行われるときボールは静止していなければならない。
[・・・]

フリーキックの位置
ペナリティエリア外のフリーキック
● すべての相手競技者は、ボールがインプレーになるまで 5 m以上ボールから離れなければならない。
● ボールは、けられて移動したときにインプレーとなる。
● フリーキックは、違反の起きた場所[・・・]から行われる。
[・・・]

違反と罰則
フリーキックを行うチームが 4 秒を超えて時間を費やした場合、
● 主審・第 2 審判は相手チームに、試合が再開されるはずであった場所から行われる間接フリーキックを与える

フットサル競技規則 2014/2015


4秒ルール以外はサッカーとほとんど同じです。壁なしフリーキックに比べてとても馴染み深い感じがしますね。

エンジョイ大会でよくある悩み

競技規則で規定されている進め方をきちんと行えば、ファウルをされたチームが素早くフリーキックで再開することは認められるべきなんですね。これは競技規則の精神から言って仕方のないことであります。

しかしエンジョイ大会では片方のチームが競技規則を理解していないということもしばしばあります。まぁ...「理解してないのが悪い」と言えばそれまでではあるのですが、例えばファウルの笛を吹いた直後にちょっとしたルール説明のやりとりがチームと交わされることがよくあります。そういう部分は競技規則もあまり想定していないんですね。基本的には選手全員が理解しているのが前提ですから。そこは審判の裁量でうまくすすめなきゃいけないっていう感じです。

よくあるルール説明は守備側のチームが「なんでファウルなんですか?」とか「壁は作れるんですか?」みたいなのが多いですね。しかし、そんなルール説明をしている間にファウルを受けたチームがフリーキックをしてしまう、ということもあるわけです。これを審判も説明をしていて見逃してしまい、あれよあれよという間に進んでしまって「今のおかしいじゃないか!」となってしまうことが多い要因のひとつです。

素早くフリーキックすることを邪魔しない

フットサルの試合に慣れていない選手は、ファウルをしてもなかなかボールから離れないというのもありますが、どう行動していいかわかっていないというパターンもあります。戦術的に離れないのか、ルールがわかっていないのかを見極められるに越したことはないのですが、まずはファウルをしたチームに対応するためだけに試合を止めるべきではないということは覚えておくべきです。

競技規則を理解しているならその理由は簡単です。ファウルをされたチームの不利益になる進め方は避けるべきだから、であります。しかしこういう場面ではファウルをされたチームより、ファウルをしたチームの方が、審判の判定についてなりルールについてなり説明を求めることが多いですね。しかしファウル直後のそういった対応では得点も絡んでくるので安易に対応はできません。

壁の距離をとるためだけに試合を止める

よくあるのが壁を下げるために審判が入っていって「壁は下がってください」ってやるやつですが、これはキッカーが求めていないのにやる必要はありません。キッカーがフリーキックを始める意思があるかどうか見ながら、下げる必要があると感じたらボールまで近づき、ファウルがあった場所を正確に示し、「壁下げますか?」くらいの質問をするのがベストです。それまでは、もしフリーキックを素早く行ったときに違反があったかどうかを確認するためにキッカーとボールから目を離さないということが大切です。

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競技規則に基づけば、ファウルの判定をしてから審判が行うべき基本的な行動は、

・ファウルがあった場所を示す
・フリーキックの進め方に違反がないか確認する
・その地点から規定の距離を離れるようにファウルをしたチームに促す⇒必要であれば試合を止める

ということになります。こう考えるとあまりファウルされたチームがルールがわからないので対応してる余裕とかないんですよね。そのときの状況にもよりますが、基本的にファウルしたチームに利益なり余裕なりがもたらされるはずがないわけです。

とはいえ、ルールを理解していないチームにきちんとルールを理解してもらうこともエンジョイ大会の審判の役目でもあるわけなんですよね。ここのところ忘れないようにしたいものです。


試合を止めたらトーキングタイム

キッカーの「壁を下げてください」という意思を確認したら、審判は笛を鳴らして試合を止めたことがわかるようにします。そうすると試合は笛で再開されることを示せますので、その間はボールから目を離す余裕ができます。ここで試合を止めたことで初めてファウルをしたチームにも対応をすることができるようになるわけですね。

まぁ実際のところ、壁なしフリーキックでもないのに壁を作っちゃいけないと思い込んでいるチームに「壁作ってもいいですよー」とか言っちゃうわけなんですけどね。ボールから目をそらさずにそういう対応するのって難しいので、キッカーの意思で試合が止まったらそういうことは言えますが、キッカーがフリーキックをしっかり始めちゃったら壁を作ってなくてもうしょうがないってとこになってしまいます。

他にも「キッカーがけるまで近づかないでくださいねー」とか「次のファウルは第2PKだから気をつけてくださいねー」とかの話がこの時間にできるのでこのトーキングタイムを有効に活用できるといいと思います。ゲームをコントロールするという意味でも、ルールを理解してもらうという意味でも。

ただ、キッカーが試合を止める意思を見せるまではトーキングタイムは訪れませんので注意が必要です。

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単純にゴール前のフリーキックなら得点が絡みますし、ファウルの判定だけでなくフリーキックを上手に進められるとそれだけで審判としての信用度も上がるっていうもんだと思います。ぜひゴール前で堂々と仕切っていい意味で存在感のある審判を演じていただけたら幸いです。

また審判の方もまだまだ募集していますので、審判やってみたい人がいましたら、ぜひお待ちしております!
http://www.foot-square.jp/morishita/staff/index.html

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☆これまでの連載記事はこちら☆
(1)―レベルの低いフットサル大会は審判のレベルが低くても大丈夫?
(2)―ワンデイ大会の参加チームは選手?お客様?
(3)―アルバイト審判が誤審しました!どーする?
(4)―ゲームをコントロールする
(5)―サッカーの審判とフットサルの審判、どっちが大変?
【W杯直前】―フットサル審判からみる「ゴールラインテクノロジーが迎える初のワールドカップ!」
【W杯直前】―審判のジャッジとコミュニケーション
(6)―ワンデイフットサル大会がそもそも抱えている困難
(7)―審判の判断力について
(8)―審判員のポジショニング
(9)―フィジカルコンタクトを判定する
(10)―キックインの進め方についてお話します
(11)―判定基準を変えるという判断、についてお話します
(12)―「ファウル・不正行為」と「プレーの再開」についてのちょっと細かいお話をします
(13)―ハンドはどこからハンドなのか!?頭の体操を兼ねたお話をいたします
(14)―ハンドはどこからハンドなのか!?頭の体操を兼ねたお話をいたします
(15)―"第2PK"についてお話しようかと思います

■著者プロフィール■

森田 真一 1979年生まれ。紆余曲折あったあと、2009年12月からフットスクエア江東・森下ショップリーダー(店長)。
Twitter:
@Shinichi_dingo (森田 真一)
@FOOTSQUARE_mori (フットスクエア江東・森下)
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■フットスクエアのフットサル大会■
「今週も、フットサルで集 まろう」をテーマに、フットスクエア江東・森下では毎週土日にフットサル大会を開催しています。そしてオンリーワンのフットサル大会をめざし、様々な企画 大会を提案しています。焼肉屋の牛角さんとコラボした『ぎゅーかくかっぷ』、勝てなかったチームだけを集めた『勝ちたいんや』、プレー時間70分を追求し た『けりまくり007(セブン)』『勝つまで帰れま10(テン)』などなど。たくさんの楽しみ方がつまったフットサル大会にぜひお越し下さ い


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