サッカーファンのためのフットサル情報サイト デジタルピヴォ!

ピヴォ! ニュース記事

「フットスクエア森田店長の日々徒然」アルバイト審判に求められる資質とは?(15)―"第2PK"についてお話しようかと思います

こんにちは。森田です。

いつも審判のお話をする前にしょーもないダジャレを申し述べさせていただいているんですが、あんまり評判よくないんでなんか気持ちが萎えちゃってるんですよね。「おれのダジャレをバカにしてんのはだれじゃーーー!?」なんつって。


(15)―"第2PK"についてお話しようかと思います

フットサルとサッカーが似ているとは言えども、サッカーではまったく馴染みのない"第2PK"についてお話しようと思います。フットサルだとファウルを5つまではフリーキックだけど、6つめからはPKになっちゃうよ、っていうあれです。サッカーで馴染みのないこともあって、審判をやる上ではどうしても頭に入りにくくなりがちな部分であるかと思いますので、頭に入りやすいように整理してお話したいと思います。

まず"第2PK"という言葉が存在しない

僕は審判を始める前から多少なりともフットサルとの関わりはあったので、"第2PK"の存在については知っていたのですが、初めて競技規則を読んだときに"第2PK"もしくは"第2ペナルティーキック"という言葉を探してもどこにも書いてないんですね。もう"第2PK"ってなんなの?って気持ちでいっぱいでした。

で、フットサルの競技規則は第13条にフリーキック、第14条にペナルティキックがそれぞれ記載されていまして、その間の"第2PK"はどこなんだ!?となるわけですが、よく見ると第13条のフリーキックには「フリーキックの種類」「直接フリーキック」「間接フリーキック」「進め方」「フリーキックの位置」「違反と罰則」と6項目の説明があり、その中の「進め方」の中に「第2ペナルティマーク」という言葉を初めて発見するに至ります。

各チームの累積ファウル 6 つ目からの直接フリーキック
● フリーキックを行う競技者は、味方競技者にボールをパスすることなく得点を狙ってキックする。
● フリーキックが行われた後、ゴールキーパーがボールに触れるかゴールポストかクロスバーからはね返る、またはピッチの外へ出たのちでなければ、競技者はボールに触れることができない。
● 競技者が相手チームのハーフ、または味方ハーフ内のハーフウェーラインと第 2 ペナルティーマークを通るハーフウェーラインと平行な仮想ラインで囲まれた地域で、そのチームの 6 つ目となる累積ファウルを犯した場合、フリーキックは第 2 ペナルティーマークから行われる。第 2 ペナルティーマークの位置は第 1 条に示される。フリーキックは、本冊子の"フリーキックの位置"の項に基づき、行われる。
● 競技者がペナルティーエリア外の、ピッチの味方ハーフ内の10mの仮想ラインとゴールラインとの間で、そのチームの 6 つ目の累積ファウルを犯した場合、攻撃側チームはキックを第 2 ペナルティーマークから行うか、違反の起きた場所から行うか選択する。
● 6 つ目の累積ファウルから、前、後半の終了時および延長戦の前、後半の終了時に行う直接フリーキックのために時間を追加することができる。

フットサル競技規則 2013/2014


審判大好きな人や、法律とか得意な人は大丈夫なんでしょうけど、普通の大多数の人は読んでて嫌になると思います、これ。要するに"第2PK"という言葉は競技規則のどこにも定義されておらず、"第2PK"らしきものは「直接フリーキック」の一部であるということをこの文は言いたいわけですよ。ただ、「第2ペナルティマーク」という言葉は存在するので、そこにボールを置いてキックをするとなると"第2ペナルティキック"と普通の人は言いたくなっちゃうわけです。それが人情というものじゃありませんか。ねぇ。なんとかならないんですかね、これ。

とはいえ、"第2PK"という用語を用いずに競技規則が説明しているのにもそれなりの理由があるのだと思います。ということで"第2PK"という言葉は1回忘れていただけると説明しやすくなるので、"第2PK"なんてのはないんだよ、ととりあえず思っていただけると助かります。


累積ファウルって何?

"第2PK"という言葉はなくても「累積ファウル」という言葉はしっかり書いてあります。しっかり書いてあるんだからさぞかし細かいことが書いてあるような気もしてきますが、なんてことはない、ただ単に「直接フリーキックになるファウルの回数を数えましょう」という、それだけです。

アルバイトの子達だと、「ハンドって間接フリーキックでしたっけ?」とか「バックパスってカウントに入れるんでしたっけ?(直接フリーキックでしたっけ?)」ということが迷いの種にはなることがあるようですが、まぁ...そこはその都度もう一度確認してしっかり覚えてもらうとして、累積ファウルは「直接フリーキックになるファウルの回数を数えましょう」以上の何ものでもありません。

試合時間が短いフットサル大会などでは、1試合の間の通常のフリーキックは1つまでか2つまでで、それ以降は上記の"第2PK"らしき何か...にすることが多いようです。


累積ファウルが6つ目!そのときに頭に入れておくこと

上記の"第2PK"らしき何か...では話がなかなか進められなくて困っております。競技規則では「前、後半、それぞれ各チーム累積ファウル6つ目からの直接フリーキック」とか、短くても「累積ファウル6つ目からの直接フリーキック」なんて書いてあって非常にやりづらいです。と思っていたら、競技規則の冊子についている"ガイドライン"てのがあるんですけど、その中で「壁なしのフリーキック」という言い方があったので、「壁なしのフリーキック」という言葉を使って進めて行きます。

コラム-11-1_03.jpg

図を見ていただくと、累積ファウルが6つ目になったら絶対に「第2ペナルティマーク」からキックをする、というわけじゃないというのがわかると思います。なので"第2PK"とは言いづらい部分があるんですね。

第2ペナルティマークより後ろの場所でファウルされたなら第2ペナルティマークからのキックになるんですけど、第2ペナルティマークより前でファウルされた場合は、ファウルされたチームにフリーキックの位置を選択してもらうという手順が生まれるんですね。この辺もサッカーではぜんぜん馴染みのない感じですよね。

考え方として第2ペナルティマークよりゴールに近い場所でファウルされたのに、ファウルされた場所からフリーキックできなかったら逆に損じゃないかな、ってのがあるということですかね。累積ファウル6つ目以降は場所に関係なくディフェンダーは壁はつくれませんので、ファウルされた場所がペナルティエリアに近ければ近いほどペナルティキックに近くなるとイメージしていただけるといいかと思います。

もちろん、というか当たり前ではあるのですが、ペナルティエリア内の直接フリーキックになるファウルは、累積ファウルと関係なくペナルティキックになります。

実際、エンジョイでやろうというフットサル大会ではそこまでファウルが積み重なることは頻度としては多くないわけですが、ファウルが積み重なっているということ自体が選手同士が熱くなってきていてゲームコントロールが難しくなってきていることの顕れでもあるわけです。そういった状況で審判がやるべきオペレーションが間違っていると火に油ということになっちゃいますので、ここはしっかりやりたいところなんですね。

一通りのパターンを1回経験すればなんてことはないものではありますが、そう頻繁に遭遇するわけではないシチュエーションが表にまとめなくてはいけないほどにパターンがあるっていうね。なんとかならないもんなのでしょうか...ならないか。

「壁なしフリーキック」の違反

違反と罰則に関しては通常のペナルティキックと似たような規則のつくりになっていますが、反対に規則のつくりがぜんぜん違う部分もあるんですよね。ややこしいことに。まぁなんとかわかりやすくまとめたいと思います。


・選手とゴールキーパーの位置

コラム-11-1_06.jpg

覚えておくべきなのは、ボールから5m以上離れてボールより後ろに下がる、ということでこれはペナルティキックも同じです。壁なしフリーキックが大きく違うのは、ゴールキーパーはゴールライン上にいる必要はなくボールから5mまで近づくことができる、ということですかね。細かいところではファウルのあった場所がペナルティエリアと同レベルになる場合に、キッカー以外はペナルティエリアに入れないというのもあります。


・ゴールを狙ってキックする

これはペナルティキックと確実に違う点でありまして、ペナルティキックというのはボールが前方に転がりさえすればオッケーなのですが、壁なしフリーキックっていうのは得点を狙う意図がなきゃいけないのです。そのままシュートしてくれればそれで何の問題もないんですけどね。僕も1回だけ経験がありまして、むかしアンリ選手がPKで斜め前にボールを蹴り、走り込んできた選手がゴールを決めたことがあったのですが、それの真似を第2ペナルティマークからの「壁なしフリーキック」でやった方がいまして、それは違反になって相手ボールの間接フリーキックで再開になります。


・ゴールポスト、クロスバーに跳ね返ったボールをキッカーが触れても大丈夫

これは...僕も経験がないですが、ペナルティキックや、通常のフリーキックはキッカーがゴールポストから跳ね返ったボールに触れると、ツータッチ、いわゆるドリブルしたと同じことに見なされるのですが、壁なしフリーキックではゴールポストに跳ね返ったボールにキッカーは触れても大丈夫なのです。そういうことになってます。はい。


・キッカーを特定する

これはサッカーのペナルティキックでも「キックを行う競技者は特定される」というのがあるので、キッカーは誰ですか?って本当は確認しなきゃいけないのですが、Jリーグでちょっと前にこの部分で話題になったことがありました...。それは置いといて、フットサルは選手がサッカーより混み合っていて誰がキッカーかわかりづらいので、フットサルのペナルティキックもキッカーを確認するのが普通ですね。壁なしフリーキックもペナルティキックと同じようにキッカーを確認します。


違反があったときの再開方法

あんまりここまでお話するのは気が進まないんですけどね。ペナルティキックの違反でも蹴り直しすること自体とても勇気がいるので言葉を選ばなきゃいけないと思いますし、1級の審判員ですらペナルティキック、壁なしフリーキックの違反をそうたくさん経験しているもんでもないでしょうから。ただ、やはり得点に直接影響する部分ですから触れないわけにもいきませんので、簡単に表だけ引用しておきます。

無題2.jpgフットサル競技規則の解釈と審判員のためのガイドライン 2013/2014

"第2PK"はフットサルの醍醐味!

確かにここまでお話して、ひとえに"第2PK"といってわかりづらいなーという感じだと思いますが、僕ら細々と勝手に運営しているフットサル大会では、細かいルールはわかりづらいことを理由にある程度端折ったって構わないっちゃ構わないんですよね。でもFリーグなどをご覧になられる方はわかると思いますが、累積ファウルのルールがあるだけで試合全体のプレーの内容も大きく変わってくるし、見ている方の緊張感すら変わってくるんですよ。

ですのでフットサルを楽しまれる方にはこの辺のルールをよく知っていただけると、よりフットサルが楽しめるようになるのではないかと思っております。ですのでフットスクエアのフットサル大会では2ファウル制(累積ファウル2つまで、3つ目から"第2PK"、前後半で累積)とローカルルールな部分はありますが、なるべく競技規則に近い形で楽しんでいただけるように頑張っております。

どうぞよろしくお願い致します。


2014-11-05 20.45.39.jpg

写真はちょっとボロいですが、当施設で使っておりますファウルカウンターです。

☆これまでの連載記事はこちら☆
(1)―レベルの低いフットサル大会は審判のレベルが低くても大丈夫?
(2)―ワンデイ大会の参加チームは選手?お客様?
(3)―アルバイト審判が誤審しました!どーする?
(4)―ゲームをコントロールする
(5)―サッカーの審判とフットサルの審判、どっちが大変?
【W杯直前】―フットサル審判からみる「ゴールラインテクノロジーが迎える初のワールドカップ!」
【W杯直前】―審判のジャッジとコミュニケーション
(6)―ワンデイフットサル大会がそもそも抱えている困難
(7)―審判の判断力について
(8)―審判員のポジショニング
(9)―フィジカルコンタクトを判定する
(10)―キックインの進め方についてお話します
(11)―判定基準を変えるという判断、についてお話します
(12)―「ファウル・不正行為」と「プレーの再開」についてのちょっと細かいお話をします
(13)―ハンドはどこからハンドなのか!?頭の体操を兼ねたお話をいたします
(14)―ハンドはどこからハンドなのか!?頭の体操を兼ねたお話をいたします

■著者プロフィール■

森田 真一 1979年生まれ。紆余曲折あったあと、2009年12月からフットスクエア江東・森下ショップリーダー(店長)。
Twitter:
@Shinichi_dingo (森田 真一)
@FOOTSQUARE_mori (フットスクエア江東・森下)
foot4.jpg

■フットスクエアのフットサル大会■
「今週も、フットサルで集 まろう」をテーマに、フットスクエア江東・森下では毎週土日にフットサル大会を開催しています。そしてオンリーワンのフットサル大会をめざし、様々な企画 大会を提案しています。焼肉屋の牛角さんとコラボした『ぎゅーかくかっぷ』、勝てなかったチームだけを集めた『勝ちたいんや』、プレー時間70分を追求し た『けりまくり007(セブン)』『勝つまで帰れま10(テン)』などなど。たくさんの楽しみ方がつまったフットサル大会にぜひお越し下さ い


オススメ大会情報

オススメ個人参加

ピヴォ!最新コメント