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「フットスクエア森田店長の日々徒然」アルバイト審判に求められる資質とは?(11)―判定基準を変えるという判断、についてお話します

こんにちは。森田です。

サッカーの話ですが、先週末は香川真司選手がドルトムントとの契約が成立するのかどうか、ハラハラしながら小さいニュースに一喜一憂しておりました。最近は日本の選手がどいつもこいつもドイツのチームへの移籍が多いですよね・・・あ、こんな話は・・・いかがわしいですね。


(11)―判定基準を変えるという判断、についてお話します

今回はちょっとふわっとした話になってしまうかもしれませんが、判定基準を変えるという判断、についてお話します。そこまでアルバイト審判でできるのか、求められるものなのか、ということも含めて、審判という仕事について少しでも理解が進めばいいなと思いながらお届けしたいと思います。

そして今回も敬愛する松崎康弘FリーグCOOの書籍からとても大事な点だなと思ったことについてお話したいと思います。


判定の基準は1試合を通して一定に保つ

ステップ1>> 最初の判定でその試合の判断基準を示す

ステップ2>> 間違いに気づいたら、正しい判定基準に修正する

ステップ3>> 次の2つの場合は、試合中に判定基準を変えることを考える
         ①選手たちのフィジカルのレベルに合わせる
         ②荒れた試合を落ち着かせる

『ポジティブ・レフェリング―ファウルが減る! ゲームがおもしろくなる! 驚きのサッカー審判術』 松崎康弘 Chapter2 "コモンセンス"にもとづいて正しい判定をする 

まずは審判がころころ基準を変えてもいいのかよ!?という疑問を持つ方もいらっしゃるかもしれません。それに関しては第9回でご説明させていただいた通り、フィジカルコンタクトがファウルになるかどうかの判定をするには競技規則に基づくだけでなく、審判自身のコモンセンスに基づき判断する必要があります。また、フィジカルコンタクトだけでなく、間接フリーキックの対象となる「危険な方法でプレーする」にあたるプレーかどうかの判定もコモンセンスが必要な部分でしょう。

審判が目的とするところは、選手たちが試合に集中してプレーできるような環境をつくり、試合が選手にとっても観ている人にとっても楽しいものにしていくことだと思います。そのためには誰もが納得できる判断をすることを目指さなくてはいけません。判定基準を変えることは勇気のいることですが、目的のためにはあえて変更することが必要な場合もあるのです。

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最初の判定でその試合の判断基準を示す

フィジカルコンタクトがファウルになるかならないか、という判定は試合を大きく左右する可能性が常にあります。基準が厳しければいいというわけではなく、フィジカルが強く技術レベルが高いチームの小さな接触をファウルとすれば、プレーが途切れ途切れになりゲームを楽しめなくなります。反対に相手に影響の大きなフィジカルコンタクトをファウルとしなければ、危険が伴うプレーが増え、選手が感情的になる原因にもなります。

どのプレーがファウルになるのか、審判の判定によって少しずつ変わるという認識を持っている選手もいればそうでない選手もいます。どちらにせよ、最初の判定とは違う基準でその後のプレーをファウルの判定とすれば、選手が判定に疑問を抱きながらプレーすることになってしまういます。よって、最初の判定はその後の審判の判定基準の目安となることは心得ておかなければいけません。


間違いに気づいたら、正しい判定基準に修正する

ただし、最初の判定基準は絶対のものではありません。審判も人間でありますから、ファウルとすべきフィジカルコンタクトを一番最初に見逃してしまうことがないとは言えません。そんなことはないのが一番ではありますが。最初に間違えた場合に同じ判定基準でゲームを続ければ、誤った基準でゲームが進められ、たくさんのファウルが見逃されることになることになります。

最も正しい判定基準はどこなのか、間違った基準で進めたらその後のゲームが台無しになってしまうことを想像し、これがベストな判定基準だ、と思い直すことが大切です。


選手たちのフィジカルのレベルに合わせる

選手の技術レベルやフィジカルの強さに合わせた判定基準でゲームを進めると、選手はよりプレーが楽しめるようになります。この辺がワンデイ大会を進める上では非常に肝要な部分になると考えています。

なぜなら、ワンデイ大会ではたくさんのチームで何試合も行うわけですから(例えば6チームで12試合など)、試合によっては判定基準を思い切って変えることが、フットサルが楽しめることにつながることが多くあります。それとは逆に、最初の2-3試合の判定基準を目安としつつ試合を進めていかなくてはいけないという側面もあります。

この点は第6回でも触れましたが、各チームのレベルや雰囲気などを観察して、各々の試合がどういったゲームになるのかシミュレーションしておくこと大切です。そうすることで、判定基準を1日通して一定に保ちつつも各チームのレベルに合わせた柔軟な判定基準で試合を進めることの助けになると思います。


荒れた試合を落ち着かせる

ワンデイ大会は休日の楽しみでみなさん来られているわけですから、選手が過剰にヒートアップするようなことは特に避けたいことであります。ですがプレーを楽しむことの延長線上で熱くなっている分には、しっかりとした判定基準で進めればゲームは楽しいものになるはずです。ただ、選手も人間でありますから、置かれている状況に気づけなくなってしまったり、相手を思いやる気持ちを忘れてしまったりすることだってあるのです。

そういうときは元の状況を取り戻すために、試合を止めるということ自体が選手を落ち着かせるには有効であるときがあります。小さなファウルを見逃さずにしっかりとって、そのタイミングで選手が我に返ってくれれば成功です。

ただ、選手がヒートアップした状況で、それまでとは違う判定基準でファウルをとるのは勇気のいることですし、違う基準に納得できずさらにヒートアップすることも少なくないと思います。ですので、どちらかというとゲームの雰囲気を感じ取って、ヒートアップする一歩手前のタイミングで判定基準を厳しくするという意識が必要だと思います。

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手を変え言葉を変え、この辺のことをアルバイトの子達には伝えながらやっているつもりではあるのですが、完璧にできるかどうかというとそこまでは難しいかなと思いながらやっています。実際のところほとんど年上の方のチームを相手にして毅然とした態度で臨むことも精神的には大変なことではあると思います。ただ今日説明したような、自分自身の判定を評価しながら勇気を持って判断するということはなかなか学べることではないと思うのです。若い彼らでありますから、それをやろうとしている限りはなんとかゲームがまとまってくれると信じながらやっています。


デジタルピヴォさんには常日頃お世話になっておりますが、今回また新たな企画でご紹介いただきました。こちらもどうぞよろしくお願い致します。

【新企画】「フットサルな女神」vol.1フットスクエア江東・森下編
http://pivo.co.jp/02vol1.php

☆これまでの連載記事はこちら☆
(1)―レベルの低いフットサル大会は審判のレベルが低くても大丈夫?
(2)―ワンデイ大会の参加チームは選手?お客様?
(3)―アルバイト審判が誤審しました!どーする?
(4)―ゲームをコントロールする
(5)―サッカーの審判とフットサルの審判、どっちが大変?
【W杯直前】―フットサル審判からみる「ゴールラインテクノロジーが迎える初のワールドカップ!」
【W杯直前】―審判のジャッジとコミュニケーション
(6)―ワンデイフットサル大会がそもそも抱えている困難
(7)―審判の判断力について
(8)―審判員のポジショニング
(9)―フィジカルコンタクトを判定する
(10)―キックインの進め方についてお話します

■著者プロフィール■

森田 真一 1979年生まれ。紆余曲折あったあと、2009年12月からフットスクエア江東・森下ショップリーダー(店長)。
Twitter:
@Shinichi_dingo (森田 真一)
@FOOTSQUARE_mori (フットスクエア江東・森下)
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■フットスクエアのフットサル大会■
「今週も、フットサルで集 まろう」をテーマに、フットスクエア江東・森下では毎週土日にフットサル大会を開催しています。そしてオンリーワンのフットサル大会をめざし、様々な企画 大会を提案しています。焼肉屋の牛角さんとコラボした『ぎゅーかくかっぷ』、勝てなかったチームだけを集めた『勝ちたいんや』、プレー時間70分を追求し た『けりまくり007(セブン)』『勝つまで帰れま10(テン)』などなど。たくさんの楽しみ方がつまったフットサル大会にぜひお越し下さ い


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